※本ページはプロモーションが含まれています。
事業を成長させるための第一歩
なぜ「東京都知事許可」が必要なのか
建設業を営む経営者の方々にとって、「建設業許可」の取得は避けて通れない最大の関門です。
「500万円未満の工事だけだから大丈夫」と判断していませんか?
しかし、事業を拡大し、元請工事の受注、公共工事への入札、そして何より社会的信用を得るためには、建設業許可は単なる法的な手続きではなく、事業成長のための必須の「土台」となります。
特に、営業所を東京都内にのみ設置し、事業をスタート・拡大しようとする場合、「東京都知事許可」の申請が必要となります。
東京都の許可申請は、他の自治体と同様に厳格な基準が設けられており、申請書類の不備や要件の誤解は、手数料の返却不可や審査期間の大幅な遅延に直結します。
この記事は、東京都都市整備局が定める「建設業許可申請の手引」の内容に基づき、建設業者が確実にクリアすべき「5つの最重要要件」と、失敗しないための申請手続きのポイントを、専門家である行政書士が徹底的に解説します。
建設業許可とは?
「軽微な工事」の境界線と法的必要性
建設業を営もうとする者は、「軽微な建設工事のみを請け負う場合を除き」、全て建設業法に基づく許可を受ける必要があります。
建設業法の二大目的と許可制度の役割
建設業許可制度が建設業法によって定められている目的は、大きく分けて二つあります。
- 発注者の保護の確保
手抜き工事や粗雑工事などの不良工事を防止し、適正な施工を実現することで、発注者(施主)の利益を保護します。 - 建設業の健全な発達の促進
社会インフラを担う重要な産業である建設業が、調和のとれた産業として発達することを促進し、公共の福祉の増進に寄与します。
許可を持つことで、企業はこれらの目的を遵守する「資質」と「信頼性」を国や都から認められたことになり、取引先や金融機関からの信用度が飛躍的に向上します。
許可が不要な「軽微な工事」の判断基準
(500万円・1,500万円ルール)
すべての建設工事に許可が必要なわけではなく、以下の基準に該当する工事は「軽微な建設工事」として許可が不要です。
| 工事の種類 | 許可不要の基準 |
| 建築一式工事以外の建設工事(内装、電気、管など27業種) | 1件の請負代金が500万円(消費税込)未満の工事 |
|---|---|
| 建築一式工事(総合的な企画・指導・調整の下に建築物を建設する工事) | 1件の請負代金が1,500万円(消費税込)未満の工事、または木造住宅で延べ面積が150㎡未満の工事 |
≪注意点≫
- 一つの工事を複数の契約に分割して請け負う場合、各契約の請負代金の額を合計して判断します。
(正当な理由に基づく場合を除く) - 発注者が材料を提供する場合は、その材料の市場価格と運送費を請負代金の額に加えたものが判断基準となります。
軽微な工事の境界線を超えると、無許可営業となり罰則の対象となるリスクがあるため、常に契約金額の合計額を正確に把握しておく必要があります。


東京都知事許可で求められる
「5つの最重要要件」徹底解説
東京都知事許可(一般建設業許可)を取得するためには、建設業法第7条及び第15条に定められた以下の5つの厳格な許可基準を全て満たさなければなりません。
≪要件1≫
経営業務の管理責任者の設置
(常勤役員等:経管)
許可を受けようとする者は、適切な「経営業務の管理を適正に行うに足りる能力」を有していることが求められます。
これは、「常勤役員等(経管)」と呼ばれる特定の地位にある人物を配置することで証明します.
≪主な要件(規則イ(1))≫
- 法人の役員(取締役など)、個人の事業主、支配人、支店長などの対外的に責任を有する地位にあって、
- 建設業の経営業務について5年以上の経験を有すること。
- 常勤性が求められます。
この要件は、建設業に関する経営全般の経験を問うものであり、単に役員であったというだけでは足りず、その経験期間や業務内容を登記事項証明書、確定申告書の写し、建設業許可申請書等の確認資料で証明する必要があります。
≪新設された「補佐体制」(規則イ(2)・イ(3))による証明≫
令和2年10月1日の法改正により、従来の「経営業務の管理責任者(経管)」の経験がなくても、以下の「補佐体制」を構築することで要件を満たせるようになりました。
- イ(2)に該当する常勤役員等
役員等に次ぐ職制上の地位にあり、取締役会決議により特定の事業部門の業務執行権限の委譲を受けた者で、5年以上の経験があること。 - イ(3)に該当する直接補佐者
常勤役員等を直接補佐する者として、6年以上の経験があること。
この補佐経験は、資金調達、技術者・技能者の配置、下請業者との契約締結等の経営業務全般にわたり従事した経験を、決裁文書や稟議書で証明しなければなりません。
≪要件2≫
専任技術者の設置
(営業所技術者等:専技)
建設工事の適正な施工を確保するため、許可を受けようとする業種ごとに、適切な「専任の技術者(専技)」をすべての営業所(本店・支店)に常勤させる必要があります。
- 専任性
その営業所に常勤し、他の業務を兼任しないこと。 - 資格・経験
該当する建設業に関する国家資格(例:一級/二級施工管理技士、電気工事士など)を有するか、または10年以上の実務経験を有することが求められます。
【R5.7.1改正】一般建設業の技術者要件の緩和
令和5年7月1日の改正により、一般建設業許可の専任技術者要件が一部緩和され、特定の要件を満たせば、指導監督的実務経験や電気工事業・管工事業の特定の資格に関する要件が一部見直されています。


≪要件3≫
財産的基礎・金銭的信用(500万円)確保
建設工事の請負契約を履行できるだけの財産的基礎(お金の信用力)を有していることが求められます。
≪一般建設業許可の基準≫
- 直前の決算期における自己資本額が500万円以上であること。
- または、500万円以上の資金調達能力があること(金融機関の残高証明書などで証明)。
新規申請時、500万円以上の預金残高証明書の提出が最も一般的かつ確実な証明方法となります。
この証明は、申請日から遡って発行後1ヶ月以内のものである必要があります。
≪要件4≫
適切な営業所の確保(東京都の基準)
建設業の営業を行うための実体的な拠点として、以下の要件を満たす「営業所」を設置していることが必要です。
- 実体的な業務の実施
請負契約の締結、見積り、入札等の実体的な行為を行っていること。 - 独立性の確保
他法人や他の事業主の事務室等とは間仕切り等で明確に区分されていること。
個人の住宅の一部を事務所とする場合も、居住部分と適切に区別されている必要があります。 - 常勤者の配置
常勤役員等(経管)または専任技術者(専技)が常勤していること。 - 使用権原の証明
営業用事務所としての使用権原(自己所有または賃貸借契約)を有していること。
住居専用契約は原則として認められません。 - 外部からの識別
看板、標識等で、外部から建設業の営業所であることが分かる表示があること。
都庁の建設業課は、申請内容が不明確な場合や実態に疑義がある場合には、立入調査を行うことがあるため、単に登記上の本店を置くだけでは要件を満たしません。
≪テレワークを活用する場合の常勤性≫
テレワークを活用する場合でも、営業所技術者等(専技)や常勤役員等(経管)には営業所への常勤性が求められます。
テレワークを行う場合も、営業所に常勤している場合と同様に業務が行える環境であること、社会通念上、営業所に通勤可能な距離であることなどが確認されます。
≪要件5≫
適正な社会保険等の加入
令和2年10月1日以降、健康保険、厚生年金保険、雇用保険の全てについて、法令上の適用事業所又は適用事業であることの届出を行っていることが、建設業許可の要件となりました。
申請時には、これらの社会保険の加入状況を記載した様式(様式第七号の三)と、加入状況を確認するための確認資料を提出する必要があります。
この要件は、建設業界全体の労働環境の改善と企業の信頼性向上を目指すものであり、未加入事業者は許可を受けることができません。
一般建設業と特定建設業
工事件数に応じた許可区分の違い
建設業許可は、発注者から請け負った工事を「下請に出す金額」に応じて、「一般建設業」と「特定建設業」に区分されています。
区分を分ける「下請契約の制限額」
≪一般建設業許可≫
- 特徴
自社で工事の大部分を施工するか、または下請契約金額が少額な場合。 - 制限
元請として工事を発注し、下請業者(一次)に出す請負金額の合計が、5,000万円未満(建築一式工事は8,000万円未満)であること。
≪特定建設業許可≫
- 特徴
元請として発注した工事で、大規模な金額を下請に出す場合。 - 制限
元請として工事を発注し、下請業者(一次)に出す請負金額の合計が、5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)となる場合。 - 要件の厳格化
特定建設業許可の取得には、一般建設業よりもさらに厳しい資本金や財産的基礎(より大きな金額)、そして監理技術者の配置などの要件が課せられます。
事業規模の拡大に伴い、下請契約の金額が上記の制限額を超える可能性がある場合は、一般から特定建設業許可への「般特新規」や「許可換え新規」といった切り替え手続きが必要となります。
東京都知事許可の申請手続き
審査の注意点
東京都知事許可の申請先は、都庁第二本庁舎3階南側にある東京都都市整備局市街地建築部建設業課です。
申請受付窓口と時間
- 所在地
〒163-8001 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 都庁第二本庁舎3階南側。 - 受付時間
- 申請(新規・更新等):午前9:00~午後4:00。
- 届出(変更等):午前9:00~午後5:00。
- 注意点
手数料の納入が必要な申請(新規申請や更新申請等)については、午後4時までに発券機で番号札を発券しなければ、受け付けられません。
申請書類作成時の重要事項
許可申請書は、建設業法に基づく各種様式と、それを裏付ける確認資料で構成されており、非常に複雑で量が多くなります。
- 虚偽・不正の排除
提出書類や添付書類に虚偽や不正があった場合は、法律により処罰されます。 - 不備の徹底的な排除
申請用紙の記入漏れや添付書類の不備がある場合は、原則として受付できません。 - 手数料の不返却
申請が受け付けられた後に誤りが判明して申請を取り下げる場合、手数料は返却されません。
申請手続きの代理は、法律で行政書士または弁護士に限定されています。
専門家である行政書士に依頼することで、複雑な要件の正確な判断、膨大な必要書類(登記事項証明書、残高証明書、確定申告書、実務経験証明書など)の収集、そして都庁との事前調整をスムーズに行うことができ、一発での許可取得の可能性を高めます。
この記事のまとめ
東京都での建設業許可取得は、単に書類を揃えることではなく、事業の将来を見据えた「5つの最重要要件」に対する明確な戦略と、都の定める厳格な手続きの遵守が求められます。
特に、経営体制と技術体制(経管・専技)の要件、そして財産的基礎の証明は、事業者が最もつまずきやすい点です。
- 建設業許可は、軽微な工事(建築一式以外:500万円未満、建築一式:1,500万円未満または150㎡未満)を超える工事を請け負う場合に必須となり、社会的信用と事業規模拡大の土台となります。
- 東京都知事許可を取得するためには、常勤役員等(経管)の経験、専任技術者(専技)の配置、500万円以上の財産的基礎、適切な営業所の確保、そして社会保険の適正な加入という「5つの最重要要件」を全て満たす必要があります。
- 常勤役員等(経管)の要件は、従来の5年以上の役員経験に加え、6年以上の補佐経験を持つ者を配置する「補佐体制」でも証明可能となりました。
- 特定建設業許可は、5,000万円以上(建築一式は8,000万円以上)の下請契約を行う場合に必要となり、一般建設業よりも厳しい財産的基礎要件が課せられます。
- 申請窓口は都庁第二本庁舎3階で、手数料納付が必要な申請は午後4時までに番号札を発券する必要があり、事前の準備と正確な書類作成が不可欠です。
東京都で建設業許可を取得することは、単なる義務の履行ではなく、企業の信頼性を高め、より大規模な工事や公共事業への参入を可能にする「未来への投資」です。
この複雑な手続きと要件の証明を確実にクリアし、事業の成長を加速させるためにも、早い段階から行政書士など専門家のサポートを受けることが、最も賢明かつ効率的な戦略であると言えるでしょう。
💡ご相談は下記からお気軽にお問い合わせください。


