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「父が亡くなったが、相続人の中にまだ小学生の子供がいる。母親である私が代わりに判を押していいの?」
「母が認知症で介護施設に入っている。遺産分割協議の内容を理解できない場合、どうやって手続きを進めればいい?」
「2024年からの相続登記義務化により、早く手続きを終えたいが、本人に判断能力がないと進まないと言われた」
相続の手続きにおいて、最も基本的かつ厳格なルールは「相続人全員で協議し、全員が合意すること」です。
しかし、相続人の中に判断能力が不十分な未成年者や認知症の方が一人でもいる場合、そのルールが大きな壁となります。
本人が内容を理解して署名・押印できない以上、そのまま無理に進めた協議は法的に「無効」となってしまいます。
さらに、2024年4月1日から施行された「相続登記の申請義務化」により、こうした複雑な事情を抱える家庭でも、相続開始から3年以内に登記を終えなければならないという時間的制約が加わりました。
本記事では、中野区の行政書士が、最新の民法と実務データに基づき、未成年者のための「特別代理人」や認知症の方を支える「成年後見制度」の活用法を解説します。
なぜ「代わりの人」が必要なのか?
遺産分割協議の法的性質
遺産分割協議は、亡くなった方の財産を誰がどのように引き継ぐかを決める、重要な「契約」の一種です。
1. 意思能力と行為能力の欠如
契約を有効に成立させるためには、その内容を正しく理解し、判断できる能力(意思能力)が必要です。
未成年者(18歳未満)や、認知症によって判断能力が著しく低下している方は、法的にこの能力が不十分であるとみなされます。
2. 「全員参加」の絶対原則
民法上、遺産分割協議は相続人全員で行わなければならず、一部の相続人を欠いた状態で行われた協議は、後からどれだけ正当性を主張しても「当然無効」となります。
そのため、本人に代わって意思表示を行う「法的代理人」の選任が不可欠となるのです。
3. 無理に進めた場合の過料リスク
2024年以降、不動産の相続登記を放置すると10万円以下の過料が課される可能性があります。
「未成年だから」「認知症だから」という理由は、手続きを放置して良い正当な理由にはなりにくいのが実務上の現状です。
≪ケース1≫
相続人に「未成年者」がいる場合
子供が相続人である場合、通常であれば親が「親権者」として代理すれば良いように思えます。
しかし、相続においては特別なルールが存在します。
1. 「利益相反(りえきそうはん)」の壁
例えば、父親が亡くなり、相続人が「母親」と「未成年の長男」であるケースを想定してください。
この場合、母親と長男はどちらも遺産を受け取る権利があり、「母親が多く受け取れば、長男の分が減る」という利害がぶつかる関係になります。
これを利益相反と呼びます。
利益相反の関係にある親が、子供の代理人として遺産分割協議に加わることは民法第826条で禁止されています。
2. 特別代理人の選任申し立て
親が代理できない場合、家庭裁判所に「特別代理人」の選任を申し立てる必要があります。
- 候補者
親族(利害関係のない伯父や伯母など)や、行政書士・弁護士などの専門家。 - 申し立て場所
子供の住所地を管轄する家庭裁判所。 - 必要書類
申立書、戸籍謄本、遺産分割協議書の案など。
3. 家庭裁判所の判断基準
裁判所は「子供の利益が守られているか」を最優先に審査します。
実務上、子供に「法定相続分」以上の財産を確保する内容の協議書案でなければ、選任が認められないケースが非常に多いです。
≪ケース2≫
相続人に「認知症の方」がいる場合
高齢化社会に伴い、最も相談が増えているのがこのケースです。
内閣府の推計(令和4年版高齢社会白書)によると、2025年には65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になると予測されています。
1. 意思能力の有無の確認
認知症といっても程度は様々です。
軽度の認知症で、自分の財産や相続の意味を理解できているのであれば、本人が協議に参加することも可能です。
しかし、実務上、銀行や法務局が「本人の意思確認ができない」と判断すれば、手続きはストップします。
2. 成年後見制度の活用
本人の判断能力が不十分な場合、家庭裁判所に申し立てて「成年後見人」を選任してもらう必要があります。
- 後見(こうけん)
ほとんど判断できない状態 - 保佐(ほさ)
判断能力が著しく不十分な状態 - 補助(ほじょ)
判断能力が不十分な状態
遺産分割協議を行うためには、原則として「後見人」などの代理人が本人に代わって協議に参加します。
3. 成年後見制度を利用する際の「覚悟」
後見人は、遺産分割協議のためだけに選ばれるものではありません。
一度選任されると、本人が亡くなるか回復するまで、一生涯にわたって本人の財産管理を行うことになります。
また、専門家が後見人になった場合は、月々数万円の報酬が発生し続けることも理解しておく必要があります。
データから見る「成年後見制度」の現状
最高裁判所事務総局の統計(令和5年版)によると、成年後見制度の申し立て動機として「預貯金等の管理・解約」が最も多く、次いで「遺産分割協議」となっています。
- 総申し立て件数
年間約4万件前後で推移。 - 後見人の内訳
親族が選任される割合は約19.1%にとどまり、約8割は弁護士、司法書士、社会福祉士などの専門家が選任されています。
このデータは、親族が「自分でやりたい」と申し立てても、財産額や親族間の関係性によっては家庭裁判所が専門家を選ぶ傾向が強いことを示しています。
【実務上の知恵】
後見制度を使わずに済むケース
後見制度の利用にはコストと時間がかかるため、多くのご遺族が「何とか回避できないか」と考えます。
1. 法定相続分での登記(保存行為)
不動産について、遺産分割協議を行わず、とりあえず「法定相続分通り」に共有名義で登記をすることは可能です。
これであれば、全員の合意を証する協議書は不要なため、義務化への対応も可能です。
ただし、その後の売却や活用には結局全員(後見人)の同意が必要になるため、根本的な解決にはなりません。
2. 遺言書の有無の確認
もし亡くなった方が「遺言書」を残しており、その中で各財産の帰属を明確に指定していれば、原則として遺産分割協議自体が不要になります。
認知症の相続人がいても、遺言書があればスムーズに名義変更が可能です。
3. 家族信託(生前対策)
行政書士に相談するメリット
~円満な解決への道筋~
未成年者や認知症の方が関わる相続は、法律、感情、そして将来のコストが複雑に絡み合います。
1. 遺産分割協議案の起案
裁判所から「未成年者の利益が損なわれている」と判断されないよう、かつ、残された家族の生活も維持できるような、バランスの取れた協議案を提案します。
2. 中立的なアドバイスとコーディネート
特定の相続人に偏ることなく、法的な根拠に基づいた説明を行うことで、親族間の疑心暗鬼やトラブルを未然に防ぎます。
3. 2024年改正法への完全対応
中野区の地域特性(古い家屋の密集、高齢化)を熟知した上で、義務化された相続登記を見据えた最短ルートの手続きを設計します。
よくある質問
複雑な相続こそ
「正確な初動」が成否を分ける
相続人の中に未成年者や認知症の方がいる場合、手続きの難易度は通常の数倍に跳ね上がります。
しかし、これらは決して「手続きができない」わけではなく、法律が用意した仕組みを正しく利用すれば、円満に解決できる問題です。
- 未成年者がいる場合は、親との「利益相反」を避けるために「特別代理人」の選任が必要である
- 認知症などで意思能力がない場合は、原則として「成年後見制度」を利用しなければならない
- 一部の相続人を欠いたり、能力のない方がサインした協議書は、法的に「無効」となる
- 2024年4月からの「相続登記義務化」により、手続きの放置は過料のリスクを伴う
- 裁判所への申し立ては専門的な書類作成を要するため、初期段階での相談が望ましい
- 将来のトラブルを防ぐためには、生前からの遺言や家族信託の検討も重要である
ご家族が置かれた状況は千差万別です。
「後見人をつけるべきか」「特別代理人は誰がいいか」といった悩みは、一人で抱え込むと精神的にも大きな負担となります。
中野区のかとう行政書士事務所では、最新の民法・不動産登記法に基づき、困難なケースにおける遺産分割協議の成立を全力でサポートしております。
将来を見据えた遺産分割案の提示、さらには多忙な皆様に代わっての戸籍収集まで、プロの知見で迅速に対応いたします。
「このままだと登記期限に間に合わない」「親族で揉めそうな要素がある」という方は、ぜひ一度当事務所の無料相談をご利用ください。
皆様の大切な家族の絆を守り、法的に盤石な相続を実現するための最適な解決策を提示させていただきます。
お問い合わせは、お電話または24時間対応のフォームより受け付けております。
相続は、法的な手続きであると同時に、家族のこれからを決める大切な節目です。
私たちは、専門家としての確かな知識と誠実な対応で、皆様の安心な未来への懸け橋となります。

