相続が始まったとき、まず何をすればいい?
家族が亡くなると、気持ちの整理がつかない中で、さまざまな手続きに追われることになります。
特に「相続」に関する手続きは、期限があるものも多く、事前に流れを知っておくことで慌てずに対応できます。
この記事では、相続手続きの全体像と、行政書士に依頼できる業務について解説します。
相続の全体的な流れ
相続手続きは、以下のような流れで進みます:
- 死亡届の提出(7日以内)
- 相続人の確定(戸籍収集)
- 相続財産の調査
- 相続方法の決定(単純承認・限定承認・相続放棄)
- 遺産分割協議
- 各財産の名義変更や払い戻し手続き
この中でも、戸籍収集・相続関係説明図・遺産分割協議書の作成などは、行政書士が対応できる業務範囲です。
行政書士ができること・できないこと
まず大前提として、行政書士は「法律に基づく書類作成」のプロフェッショナルです。
相続に関して行政書士が対応できる業務を整理すると、以下のようになります。
✅ 行政書士が対応できる業務
- 相続人調査(戸籍収集)
- 相続関係説明図の作成
- 遺産分割協議書の作成
- 金融機関提出書類の作成支援
- 自動車の名義変更手続き
- 遺言執行(遺言執行者として選任された場合)
❌ 対応できない業務(連携が必要)
- 不動産の登記手続き(→司法書士)
- 相続税の申告・対策(→税理士)
- 遺産分割で争いがある場合の調停・訴訟(→弁護士)
なぜ行政書士に依頼するのか?3つのメリット
1. 書類収集と作成の手間が減る
相続に関わる戸籍の取得や協議書の作成は、慣れないと時間も労力もかかります。
行政書士が代行することで、大きな負担を軽減できます。
2. 早期解決ができる
専門知識を持った行政書士が関わることで、必要書類の不備や手続きの遅延を防ぎ、スムーズな相続手続きが可能になります。
3. 士業ネットワークがある
行政書士は、必要に応じて司法書士・税理士・弁護士と連携できるため、ワンストップで相談しやすくなります。
手続きをスムーズにする3つのポイント
- まずは相続人が誰かを確認する(戸籍取得)
- 財産がどこにあるか、どんなものがあるかをリストアップする
- できるだけ早めに、専門家に相談する
相続開始後は、放棄や申告など期限付きの判断が求められる場面もあります。
早めの動き出しがトラブル防止の鍵です。
まとめ
相続手続きは人生で何度も経験するものではないため、ほとんどの方が「何から始めたらいいかわからない」という状態になります。
行政書士は、そんな不安を解消する“案内役”として、手続きの多くをサポートできます。
次回は、「戸籍収集のポイント」について詳しく解説します。