【預金相続の完全ガイド】仮払制度とは?銀行口座の凍結解除と払戻し手続きを行政書士が解説

目次

【はじめに】口座が使えない!?預貯金の相続で最初に知っておくべきこと

被相続人が亡くなると、銀行などの預貯金口座は自動的に凍結され、引き出し・振込などができなくなります。
これは、遺産の勝手な引き出しやトラブルを防止するための措置です。

「すぐに生活費や葬儀代が必要」「手続きが複雑でよくわからない」
こうしたお悩みに、行政書士が預貯金相続の流れと注意点をわかりやすく解説します。

【STEP1】どの口座があるのかを把握しよう

相続手続きを始める前に、まず被相続人が持っていた銀行・支店・口座の種類を洗い出す必要があります。
確認の方法は以下の通り:

  • 通帳・キャッシュカード
  • 郵便物(口座のお知らせ等)
  • 確定申告書・通帳アプリ など

【STEP2】預貯金相続の基本的な流れ

  1. 戸籍類の収集(出生〜死亡まで)
  2. 相続人の確定と関係図作成
  3. 遺産分割協議書の作成(預金の配分内容を明記)
  4. 金融機関へ相続手続依頼書と必要書類を提出
  5. 払戻し or 名義変更の完了

【STEP3】民法909条の2による「仮払制度」とは?

🔷遺産分割前でも預金の一部が引き出せる!

2019年の民法改正により、相続人は家庭裁判所を通さず、単独で金融機関に仮払請求ができる制度ができました。
これが民法第909条の2に基づく仮払制度です。

📌制度の概要:

  • 相続人1人で請求可能
  • 払戻額の上限:
     「預金残高 × 法定相続分 × 1/3」(金融機関ごとに150万円上限)
  • 遺産分割が未了でも申請できる
  • 金融機関によっては所定書類が必要

✅ 計算例

被相続人の預金:600万円
相続人:2人(各法定相続分 1/2)
仮払限度額:
→ 600万円 × 1/2 × 1/3 = 100万円
この場合、相続人は1人あたり100万円まで仮払請求できます。

✅ 注意点

  • 仮払分は遺産分割時に取得分から差し引かれます
  • 相続放棄者は請求できません
  • 複数金融機関にまたがる場合、個別に手続きが必要

【STEP4】行政書士に依頼するメリット

行政書士は、遺産分割協議前の仮払請求に必要な書類整理や相続関係説明図の作成などを通じて、次のような支援が可能です:

  • 書類一式の正確な準備と整理
  • 相続人間の調整のサポート(中立な立場での文案作成)
  • 複数金融機関への効率的な並行手続き

【よくある質問】

Q. 通帳がなくても手続きできますか?

→ はい。口座番号が不明でも、金融機関への調査は可能です(要申請)。

Q. 仮払請求したら、その分はもうもらえない?

→ もらえなくなるわけではなく、協議の際に取得分から調整されるだけです。

【まとめ】

  • 預貯金相続は、戸籍・協議書・金融機関とのやりとりなど多岐にわたる作業が必要
  • ただし、「民法909条の2」により、早期の資金確保が可能になっています
  • 行政書士に相談することで、スムーズで確実な手続きが期待できます

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