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遺言書は「生き物」。放置すればただの紙切れに?
「遺言書を書いたから、これでもう安心だ」と、金庫の奥深くにしまい込んでいませんか?
実は、遺言書は作成した瞬間から、あなたの人生や家族の変化とともに「古く」なっていきます。
- 「孫が生まれたのに、古い遺言には名前がない」
- 「指定していた不動産を売ってしまって、もう手元にない」
- 「遺言執行者にお願いしていた友人が先に亡くなってしまった」
こうした状況の変化に対応せず、遺言書を放置してしまうと、いざ相続が発生したときに「内容が実現できない」「かえって家族が揉める原因になる」という悲劇が起こりかねません。
また、せっかく書いた遺言書が発見されなければ、あなたの想いは永遠に闇の中です。
この記事では、行政書士が、遺言書作成後の「鉄壁の保管戦略」、ライフステージに合わせた「メンテナンス(見直し)のポイント」、そして遺言を確実に実現するための「執行への備え」について解説します。
これが、あなたの「終活」を完成させるラストピースです。
紛失・改ざんを防ぐ「鉄壁の保管戦略」
遺言書は、あなたがいなくなった後に発見され、かつ、改ざんされていない状態でなければ意味がありません。
種類ごとの最適な保管方法を解説します。
自筆証書遺言の保管:自宅金庫は危険?
自筆証書遺言を自宅(金庫や仏壇)で保管する場合、以下のリスクと隣り合わせです。
- 紛失・未発見
誰にも見つけられずに廃棄される。 - 改ざん・隠匿
不利な内容を書かれた相続人に捨てられたり、書き換えられたりする。 - 誤った開封
発見者が検認前に開封してしまい、無効や過料のリスクが生じる。
≪最強の対策≫
法務局の「自筆証書遺言書保管制度」 2020年から始まったこの制度を利用すれば、自筆証書遺言を法務局が厳重に保管してくれます。
- メリット
紛失・改ざんのリスクゼロ。
家庭裁判所の検認が不要。
公正証書遺言の保管:検索システムの活用
公正証書遺言の原本は公証役場に保管されるため、紛失の心配はありません。
しかし、手元の「正本・謄本」を紛失し、家族が遺言の存在自体を知らない場合はどうなるでしょうか?
- 対策
平成元年以降に作成された公正証書遺言は、全国どこの公証役場からでも「遺言検索システム」を使って照会が可能です。 - 家族への伝言
「公正証書遺言を作ったから、死後は公証役場で検索してほしい」と伝えておくか、エンディングノートに公証役場名と証書番号を記載しておくことが重要です。
信託銀行や専門家への預託
遺言信託などを利用して信託銀行に預ける方法や、作成に関わった行政書士・弁護士に保管を依頼する方法もあります。
特に、後述する「遺言執行者」を専門家に依頼している場合は、その専門家に預けておくのが最もスムーズで確実です。
遺言書を「陳腐化」させない!
定期的な見直しとメンテナンス
遺言書は、作成時点での財産と感情に基づいて書かれています。
時間が経てば状況は変わります。以下のタイミングで必ず見直しを行いましょう。
見直しが必要な5つのライフイベント
- 家族構成の変化
子供や孫が生まれた、子供が結婚した、配偶者と死別・離婚した、相続人の一人が先に亡くなった場合。 - 財産の大幅な変動
自宅を買い替えた、退職金が入った、株価が暴落した、特定の不動産を売却した場合。 - 感情の変化
世話になった長男の嫁に報いたい、疎遠になった次男への配分を減らしたいなど、心情の変化があった場合。 - 法改正
配偶者居住権の新設や、遺留分制度の見直しなど、法律が変わった場合。 - 遺言執行者の事情変更
指定していた執行者が亡くなったり、高齢で職務遂行が難しくなったりした場合。
遺言書の「撤回」と「変更」のルール
遺言書は、いつでも、何度でも書き直すことができます。
- 原則
日付の新しい遺言書が優先されます。 - 全部撤回
「令和〇年〇月〇日付の遺言を全部撤回する」という新しい遺言書を作成すれば、古い遺言は無効になります。 - 一部変更
内容が抵触する部分のみ、新しい遺言が有効となり、抵触しない古い遺言の部分はそのまま残ります。 - 注意点
複数の遺言書が存在すると、解釈を巡って争いになることがあります。書き直す際は、「前の遺言をすべて撤回する」と明記し、新しく作り直すのが最も安全です。
遺言を現実に変えるキーパーソン
「遺言執行者」の確保
遺言書に書かれた内容(預金の解約、不動産の名義変更、認知など)を、具体的に手続きする権限を持つ人を「遺言執行者(ゆいごんしっこうしゃ)」と呼びます。
遺言執行者がいないとどうなる?
遺言執行者が指定されていない場合、金融機関や法務局の手続きにおいて、相続人全員の実印と印鑑証明書を求められることがあります。
「俺は遺言の内容に納得していない!」と反対する相続人が一人でもいれば、ハンコをもらえず、手続きがストップしてしまいます。
遺言執行者の強力な権限
(2019年民法改正)
法改正により、遺言執行者の権限が明確化・強化されました(民法1012条等)。
- 遺言執行者がいる場合、相続人は遺産を勝手に処分したり、執行を妨げる行為ができなくなります。
- 特定財産承継遺言(「相続させる」旨の遺言)による対抗要件具備(登記)も、遺言執行者が単独で行うことができます。
誰を遺言執行者にすべきか?
未成年者と破産者以外なら誰でもなれますが、「信頼できて、かつ実務能力のある人」を選ぶべきです。
- 家族
費用はかかりませんが、手続きの負担が重く、他の相続人から敵対視されるリスクがあります。 - 専門家(行政書士等)
報酬は発生しますが、中立的な立場で迅速・確実に手続きを行い、争いの緩衝材となります。
家族への「最後のアフターケア」
付言事項とエンディングノート
法的な効力はありませんが、遺言書を円満に実現させるための「潤滑油」となるのが、付言事項とエンディングノートです。
付言事項(ふげんじこう)で「想い」を伝える
遺言書の末尾に、家族へのメッセージを記すことができます。
- 配分の理由
「長男は家業を継いでくれたから多く残した」「次男には生前贈与をしているから今回は少なめにした」など、理由を説明することで不満を和らげます。 - 感謝の言葉
「母さん、長い間ありがとう」「兄弟仲良くしてほしい」といった言葉は、法的な文章以上に家族の心に響き、争いを思いとどまらせる力があります。
エンディングノートで「事務」を伝える
遺言書には書かない(書けない)細かい情報を整理しておきます。
- デジタル遺品
スマホやPCのパスワード、ネット銀行のID、SNSのアカウント処理。 - 交友関係
葬儀に呼んでほしい人、知らせてほしい人のリスト。 - 医療・介護
延命治療の希望や、献体の意思など。
これらは遺言書とは別に、見つけやすい場所に置いておき、随時更新するようにしましょう。
行政書士による
「作成後」の継続サポート
行政書士は、遺言書を作って終わりではありません。
その後の人生の変化に寄り添い、最終的な執行までをサポートします。
定期的な見直し相談(遺言のメンテナンス)
数年に一度、あるいはライフイベントのたびに、「今の遺言内容で問題ないか」を診断します。
法改正に対応した修正や、財産状況の変化に応じた書き直しを提案します。
遺言執行者への就任
行政書士を遺言執行者として指定しておくことで、万が一の時、直ちに職務を開始します。
- 相続人への通知
遺言書の存在と内容、自分が執行者に就任したことを通知します。 - 財産目録の作成・交付
遺産を調査し、目録を作成して相続人に開示します。 - 各種手続きの代行
預貯金の解約、不動産の名義変更(司法書士と連携)などを淡々と遂行します。
よくある質問(FAQ)
遺言書は家族への「未来の贈り物」
全5回にわたり、遺言書の基礎から作成、そしてその後の管理までを解説してきました。
遺言書は、あなたの死後に初めて効力を発揮する、家族への「未来の贈り物」です。
その贈り物を確実に届けるためには、作成後のメンテナンスと、執行の準備が欠かせません。
- 作成した遺言書は、法務局(自筆)や公証役場(公正証書)を活用し、紛失・改ざんを防ぐ安全な方法で保管する。
- 遺言書の存在と保管場所を、信頼できる家族や遺言執行者に伝えておく(死亡時通知制度の活用も有効)。
- 家族構成や財産の変化に合わせて、数年に一度は遺言内容の見直し(書き直し)を行う。
- 手続きを確実にするために、遺言執行者(できれば専門家)を指定しておくことが、トラブル防止の決定打となる。
- 遺言書作成から執行まで、行政書士はあなたの想いに寄り添い、家族の負担を減らすための伴走者となります。
「遺言書を書く」ことは、人生の終い支度ではなく、残りの人生を安心して豊かに過ごすための前向きなアクションです。
もし、作成や管理、執行について不安があれば、いつでも行政書士にご相談ください。
あなたの想いを守り抜くお手伝いをいたします。
