こんにちは。東京都中野区で、中小企業向けに採用支援を行っている『かとう行政書士事務所』です。
前回は、「なぜ中小企業の採用はうまくいかないのか?」というテーマでお話ししました。
今回は、採用活動の最初にして最大のカギとなる「採用戦略・計画の立て方」について掘り下げていきます。
■ 採用に“戦略”なんて必要?
「うちは小さな会社だから、そこまで考えなくても…」
そう思っていませんか?
実は、採用に戦略がないと、どんなに良い求人票を書いても、応募者対応を頑張っても、全部が空回りする可能性があるんです。
中小企業にこそ必要なのは、「限られた時間とリソースをどこに集中させるか」を考えること。
そのための指針が、“戦略”です。
■ 採用戦略を立てる3つのステップ
① どんな人を、なぜ採りたいのかを明確にする
まずは「採用の目的」を整理することから始めましょう。
- 欠員補充か?新規事業の拡大か?
- 即戦力が必要か?育成前提で採るのか?
- どんなスキル・人柄を求めているのか?
ここが曖昧だと、求人にブレが出て、結果的に「誰も響かない求人」になってしまいます。
② 採用ターゲットを言語化する
次に、「どんな人に刺さる求人にするか」を明確にします。
これは“採用ペルソナ”をつくる作業に近いです。
たとえば…
- 20代後半で、転職2回目くらいの人
- 飲食業や接客業からオフィスワークに転職したい人
- 地元で長く働きたい人
具体的にイメージすることで、どんなメッセージを伝えればいいか、どこに出稿すべきか、面接でどこを見ればいいかが見えてきます。
③ いつ、どこに、どうやってアプローチするかを決める
最後に、実際の「採用スケジュール」と「手段」を設計します。
- 募集はいつから?いつまで?
- どの求人媒体を使うか?
- 応募が少なければどう動くか?
- 面接は誰がやる?何回やる?
ここまで決まっていると、途中で状況が変わっても慌てずに軌道修正が可能です。
■ 採用戦略があるだけで、判断がラクになる
採用は、正解がひとつではない活動です。
だからこそ、「うちの採用はこうする」という軸を持っておくことで、すべての判断がブレなくなります。
- 求人内容をどう書くか
- 書類選考でどこを見るか
- 面接で何を聞くか
- 内定をいつ出すか
戦略があると、これらを“感覚”ではなく“方針”で決められるようになります。
■ まとめ:戦略がある会社は、採用の質が違う
採用戦略は、特別なものではありません。
目的を明確にし、誰に届けたいかを考え、どう進めるかを整理する——
たったこれだけで、採用の成果は大きく変わります。
次回は、この戦略をもとにした「求人票の書き方・見直しポイント」について、具体的なノウハウをお届けします。
「人が来ない求人」から、「選ばれる求人」へ。
一歩ずつ改善していきましょう!