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東京都中野区の行政書士で、中小企業向けの採用支援を行っております、かとう行政書士事務所です。
「今回は運良く人が採れた」「前回は全然応募が来なかった」—中小企業の採用活動は、しばしば「運任せ」になりがちです。
しかし、採用を成功に導く企業は、この「運」を「再現性」に変えるための「振り返り」と「データ分析」を徹底しています。
採用活動における費用対効果(ROI)を最大化し、ムダなコストや時間を削減するためには、採用活動を「やりっぱなし」にせず、改善につながる「データ」を正しく見て活用する習慣が不可欠です。
本記事では、採用専門家の知見に基づき、中小企業が必ずチェックすべき5つの最重要KPI(評価指標)と、その数値から導き出される具体的な改善アクションについて深掘りして解説します。
なぜ採用の振り返りが必須なのか?
「運」を「再現性」に変える構造
採用市場は常に変化しており、過去の成功体験が未来の成功を保証することはありません。
採用活動の終わりに振り返りを行う目的は、「自社にとって最も効率的で効果的な採用の型(成功パターン)」を見つけ出し、次の活動でその成功確率を高めることにあります。
振り返りを怠ると、以下の問題が発生し、いつまでも「運任せ」の状態から脱却できません。
- コストのムダ
費用対効果の低い媒体に永遠と投資し続けてしまう。 - 時間のムダ
改善策がわからず、非効率な選考プロセスを繰り返してしまう。 - ノウハウの喪失
採用担当者が変わると、成功の経験値がリセットされてしまう。
中小企業がチェックすべき
「採用活動」5つの最重要KPI
複雑な分析ツールは不要です。
Excelなどのシンプルなツールで以下の5つの数値を記録し、過去の活動と比較するだけで、自社の採用における「ボトルネック(問題点)」が明確になります。
[KPI 1]
応募数と応募単価(コスト効率の指標)
【何をチェックするか?】
- 応募数
期間中に何件の応募があったか。 - 応募単価
採用媒体の費用総額 ÷ 応募数。
【改善の視点】
- 単価の比較
最も応募単価が低い媒体(費用対効果の高い媒体)に予算を集中させるべきです。 - 改善アクション
応募数が目標に届かない場合、求人原稿の露出度やキャッチコピーに問題がある可能性が高いため、ターゲットの見直しや原稿の魅力度改善が必要です。
[KPI 2]
書類選考通過率(求人内容マッチ度の指標)
【何をチェックするか?】
- 書類選考通過率
面接に進んだ人数 ÷ 応募者総数。
【改善の視点】
- 通過率が低い場合(例:30%以下)
応募者の多くが「求める人物像」とズレている可能性が高いです。これは、求人原稿の求める条件が曖昧であるか、または給与・待遇が競合より魅力的に見えていない可能性があります。 - 改善アクション
求人原稿の「応募資格」を明確にし、仕事の厳しさや大変さも正直に書くことで、ミスマッチ応募を事前に防止。
[KPI 3]
面接通過率(選考プロセス・面接官の指標)
【何をチェックするか?】
- 面接通過率
内定に進んだ人数 ÷ 面接を行った総数。
【改善の視点】
- 通過率が極端に低い場合
面接官の見る目(評価基準)が厳しすぎるか、または面接官が魅力を伝えきれていない可能性があります。 - 改善アクション
評価基準を統一するための面接官トレーニングを実施する。
また、面接の最後に「質問ありますか?」ではなく「当社の良いところ・不安なところは?」と聞き、求職者の不安を明確に引き出す質問を取り入れます。
[KPI 4]
内定承諾率(企業魅力度・フォロー体制の指標)
【何をチェックするか?】
- 内定承諾率
入社承諾数 ÷ 内定通知数。
【改善の視点】
- 承諾率が低い場合
内定辞退の要因は、「条件面」または「安心感の欠如」のいずれかに絞られます。
辞退者にヒアリング(できれば匿名で)を行い、条件面で競合に負けているのか、内定後のフォロー不足で不安にさせたのかを特定します。 - 改善アクション
以前の記事で解説した内定者フォローを強化します。
具体的には、内定通知から1週間以内に社長や配属先の上司が直接電話し、入社への熱意を伝えるプロセスを追加します。
▼内定者フォローの記事はこちら▼

[KPI 5]
3ヶ月・6ヶ月定着率
(ミスマッチ防止策の効果指標)
【何をチェックするか?】
- 定着率
期間終了時点で在籍している人数 ÷ 期間開始時点の入社人数。
【改善の視点】
- 定着率が低い場合
採用前の「選考段階でのミスマッチ防止策」と「入社後の受け入れ・教育体制」に問題があります。 - 改善アクション
選考時に現場見学を必須化し、入社前に仕事内容と雰囲気をリアルに伝える仕組みを導入します。
また、入社後3ヶ月はOJT担当者(メンター)を明確に配置し、定期的な面談を実施することで、初期の不安を迅速に解消します。
採用データを「知見」に変えるための
記録と習慣化
振り返りの効果を最大化するには、「記録する習慣」と「チームでの共有」が欠かせません。
おすすめの「シンプル記録習慣」
- 採用管理シートの定型化
ExcelやGoogleスプレッドシートで、KPIを記録するフォーマットを事前に作成します。
記録すべきは、日付、媒体名、応募者名、選考段階(書類/面接/内定)、結果(通過/不通過/辞退)、そして「辞退理由(推定でOK)」です。 - 「負のデータ」の活用
成功データだけでなく、内定辞退や早期離職の「失敗データ」をこそ詳しく記録・分析します。
これらのデータこそが、最も改善につながる貴重な情報源となります。
PDCAサイクルの構築
(月次で「採用振り返り会議」を実施)
採用活動が終了する都度ではなく、毎月(または四半期ごと)に「採用振り返り会議」をルーティン化します。
- 参加者
経営者、採用担当者、現場責任者。 - 会議の目的
感情論を排し、5つのKPIデータに基づいて「どのフェーズに問題があるか」を客観的に特定し、次月の改善アクションを3つに絞り込む。
この記事のまとめ
採用活動の成功は、一度きりの成果ではなく、継続的な改善サイクル(PDCA)によってもたらされます。
中小企業こそ、限られた予算の中で成果を出すために、「データを残し、数値で比較し、改善ポイントを明確にする」というシンプルな3ステップの振り返り習慣を定着させるべきです。
自社の過去の経験値(データ)を「知見」として蓄積することで、貴社独自の「採れる採用の型」が確立され、採用成功の再現性を高めることができます。
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